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<第5章 もうひとつの「お金」は可能だ!>日本人が知らない 恐るべき真実

第5章 もうひとつの「お金」は可能だ!−目次>>日本の景気対策が効かない理由

日本の景気対策が効かない理由

<2005.09.18>

日本政府は、このような事態に対し、国債を増発して財政支出の拡大や減税を含む景気対策を何度も実施してきました。

金融面でも0%近くにまで達する低金利政策や日銀による思い切った金融の量的緩和政策を行ってきました。
しかし、これらの景気対策の効果は、ほとんど一時的なものに止まり、時間の経過とともに事態はむしろ悪化しているようにみえます。

なぜ日本の景気対策が効かないのでしょう?

基本的にお金の量を増やし、流通をスムーズにするということは景気対策として間違っていません。
景気が良くなれば資産デフレ【※1】も止まり、企業のバランスシートも回復するでしょう。ただし、今の金融システムを通じて景気対策を実施しても、効果は現れません。
なぜなら、財政支出を増やし、企業にお金が流しても、多くの企業は既に多額の借金を抱えていて、返済しなければ倒産してしまう状況なのです。

政府が流したお金(そのお金は政府が借金をすることによりつくられています)は、すぐに銀行の不良債権というブラックホールに吸い込まれ、なくなってしまいます。

今のお金は銀行への借金によってつくられています。
銀行に借金を返済すればお金がなくなるだけで、結局、企業の借金が政府の借金に転化されただけという結果になります。
また、日銀が量的緩和をしてお金の量を増やしても、その増えた分は、やはり不良債権というブラックホールに吸い込まれます。

国民経済をマクロ的な視点でみると、
P・V=M・Tの恒等式が成立します。

Pは価格(Price)
Vは物とサービスの量(Volume)
Mは通貨供給量(Money)
そして
Tは通貨回転率(Times)です。

国内総消費=P・Vは、通貨供給量×回転数に一致するのです。
政府の対策は通貨供給量を増やしましたが、通貨回転率が下がったままなので効果を発揮できないのです。

それ以前の問題として、すでに日本の企業の多くは、新たに借金をする体力も残っていないという問題があります。

また、トヨタのように業績の良い企業は、すでに自己資本を蓄えていたり、証券や社債による直接投資によってお金を集められるようになっていたりします。つまり、大企業に資金需要がないのです。
だからお金を増やしても借り手がいない…。これまで銀行が担ってきた産業銀行【※2】というモデルは、すでに歴史的な役割を終え、ローリスク・ローリターンのリテールバンク(小口金融)に転向せざるを得なくなっています。
ローリターンということは、収益率も良くないということなので、その利益の少ない銀行が、この先、まだまだ残る不良債権を処理し切れるのかというと、非常に難しいと言わざるを得ないでしょう。

これまで銀行は、公的資金投入という形で破綻を回避してきましたが、第一章でみたように、そろそろ公的資金も投入できなくなります。その時いったい誰が銀行を救済できるのでしょう?

少々、話が脱線しましたが、お金を上流から流しても、途中で不良債権という穴があいているので、下流にまでは達しません。
下流にいる中小・零細企業、そして個人はお金が流れてこなくて苦しんでいます。

中小・零細企業の割合は全企業数の9割を超え、また、個人消費はGDP全体の55%程度を占めており、その変動が経済全体に及ぼすインパクトは非常に大きなものになります。
下流にある個人消費が伸びなければ、資産デフレは止まりませんし、資産デフレが止まらなければ不良債権処理も進まないでしょう。

つまり、今の金融システムを通していくらお金を流しても無駄なのです。
もし、この不況を脱したいのならば、これまでとは逆に、直接、下流からお金(ただし、借金にならないお金)を注ぎ込むことが必要です。
下流には消費をしたい人がたくさんいます。

ただ、今のやり方では、その消費にあてるお金がまわってこないのです。

【※1】デフレ デフレーションとは、物価が継続的に下がり、相対的に貨幣価値が上がっていく状態。
資産デフレは、保有する資産価格(地価、株価)が下落したことにより、企業や家計にキャピタルロス(含み損)が発生して、企業の投資意欲や家計の消費が抑制されることから起こるデフレーションのことを言います。
【※2】産業銀行 大企業に短期的な運転資金を貸し出したり、長期的な設備投資資金を貸し出すことを主な業務とする銀行

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