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HOME>>資料室 TOP>>猶太と世界戰爭 目次>>T 猶太魂の本質【四、猶太の世界支配諸機關】
「世界シオニスト同盟」の統領であるヒャイム・ワイズマンは甞て「權力を目標とする國際猶太機關は決して存在しなかつた」と言つてゐるが、これは表面的にのみさうなのであつて、同じ彼自身が「猶太評論」の一九二〇年四月号で、「諸君が欲すると否とに拘らず、我々はパレスティナに行くであらう。諸君は我々の行くのを速めることも遅くすることも出來るが、とにかく我々に助力する方が諸君のためであらう。さうでないならば、我々の建設力は破壊力に變じて全世界を沸騰させるであらう、」と威嚇的に言つてゐる通りに、猶太人には幾多の「權力を目標とする」地上的乃至地底的機關があるのであつて、その種類の多數であることと多方面であることとは、そのしばしばなる巧妙な偽裝と共に、非猶太人には到底思ひも及ばぬほどの程度に達してゐるのである。そしてこの際に特に注目すべきことは、その諸機關の殆ど全部が國際的であることであつて、これは猶太民族が唯一の文字通りの國際的民族である必然の結果である。しかし、勿論場合によつては、「國民的」色彩を帯びることもあるのであつて、その例としては日支事變下としては所謂「國民政府」がその最も代表的なものである。猶太民族は國際民族として幾千年に亙り寄生生活をして來てゐるので、その俳優的偽裝性の發達してゐることは、これまた特に著しい事實である。以下の猶太場關の組織を注意して見るならば、この點もまた充分明瞭になるであらう。
先づ第一類として純猶太的な組織に就いて記して見よう。ここでも我々は舊約時代その他の古代に關して述べることを差控へ、主として近世のもの、特にわが國との交渉の多い現代のものを中心として見たいと思ふ。かくて先づ第一に問題としたいのは所謂「ゲットー」のことである。普通日本では都市の一劃に限定されて自由を奪はれてゐるかの如く見えるこの組織は非猶太人の少數民族に對する壓迫の結果であると考へられてゐるし、又之は日本のみでなく、少なくとも猶太的思潮としての自由主義の優勢であつた所では歐米に於てもさう信じられてゐたし、今もまたさう考へられてゐる許りか、猶太人自身さへも自派の或者の為にする宣傳を信じてかく感じてゐることもあるが、事實は多くの場合にはさうではないのであつて、或時は、少數民族猶太人がその幾千年來錬磨されて來た詐欺と裏切りとの力によつて多數民族を虐待し搾取することに對する非猶太多數民族の自己防衛の結果であるが、多くは、猶太みづからが非猶太人の目を逃れて干渉されずにその策謀を巡らすための安全なる策源地として設けたのである。それ故にその多くは治外法權的存在であつて、他民族又は他國に寄生しながらも、獨自の律法と政治機關を持つてゐたのである。「ゲットー」こそは、現代に數多い猶太祕密結社の祖先であり、原型であるといふことが出來る。しばしば猶太人は「國家中の國家」を形成してゐると言はれるが、その傳統の由來は實にここにある。
然し現在に於ては、猶太解放革命として佛蘭西革命以來は、この「ゲットー」は多くは解消したかに見えるが、しかしこれは表面的に或は空間的にさう見えるだけであつて、精神的又は實質的にはそれはなほ厳として存在してゐるのである。かつて「ゲットー」を政治的にも宗教的にも支配したものは、多くは猶太法師から成る猶太長老會即ちカハルと稱せられるものであつたが、「ゲットー」の外形は消失しても、このカハル組織は厳存してゐるのである。それに關する注目すべき材料が改宗猶太人ブラーフマンによつて暴露されてゐるが、とにかくこのカハルなるものは、猶太人が或數を以て存在する所には必ず存在し、世界のそれらが互に連繋して、所謂「世界カハル」となつてゐると稱せられてゐる。勿論、他の民族も、相當數が異郷にある時には、その代表者によつて指導乃至社交機關を形成することは當然のことであるが、猶太の場合はそれがかかる表面的のみではなく、厳密な祕密結社の形式を持つことが注目に値するのである。米國の紐育州のカハルの如きは世界でも最も有力なものであつて、現在は二百萬の會員を有してゐると言はれてゐる。
以上に比較する時には、以下に述べるものは半祕密結社ともいふべきものであるが、しかし猶太機關としての力は、それが却つて半公開の性質を採つてゐるために、強められてゐるとも言へるであらう。先づ「世界イスラエル同盟」であるが、千八百六十年に巴里に創設されたもので、猶太人クレミューの發起になるものである。これも次の結社と共に猶太人の相互扶助團體であることを表面的の看板としてゐるが、それが半祕密社であるのにふさはしく、猶太の世界政策の一機關として政治的、經濟的に活躍をするものであることは、創設者のクレミューが辯護士であり、ナポレオン三世の退位を促した後佛蘭西司法大臣にまでなつたことのみからも判明するであらう。現在でもなほその勢力は強烈なものであつて、露西亜のボルシェヴィズム革命には大きな助力を与へたのであつたし、一般に佛蘭西國内の反猶太運動を屈服させる有力な機關である。一八七〇年にロンドンで創立された「英猶教會」はこれの英國支部とも言ふべきものである。
猶太の半祕密結社として現在世界的に有力なのは、ブナイ・ブリス又はブネ・ブリスと呼ばれてゐる純猶太フリイ・メイスン結社である。千八百四十二年に獨逸出身の猶太人によつて亜米利加で創設されたものであるが、世界に於ける國際資本と猶太人そのものとの勢力の中心が英又は佛より米國に移つたのに一致して、猶太の政策機關も現在では在米のものがその優位を占めるやうになり、この結社がその中樞機關なのである。猶太資本家・猶太政治家・猶太革命家等のうち有力な者でこの結社に關係のない人は殆どないと言つても過言ではない。米國のバールフ、ブランダイス、フランクフルター、佛蘭西のブルム前首相、マンデル前内相、ボルシェヴィズムのレーニン、トロツキー、リトヴィノフ、ラデック、猶太的「相對性原理」のアインシュタインの如き人々も決して例外ではないのである。この結社の動向こそ現在の世界の動きの相當パーセントまでを支配すると言つても、これまた決して過言ではないのである。事變下の我々に取つては、在上海の猶太財閥及び米英側役人のみならず、「三民主義」の祖孫逸仙が何故かこの結社の高級會員であつたことを忘れてはならないであらう。
以上の猶太機關は祕密結社又は半祕密結社であるが、所謂「シオン同盟」と稱せらるものは、少なくとも表面的には、純公開のものである。即ち、猶太人をして聖地パレスティナへ帰らしめようといふ運動であるが、既に前節で触れたやうに、ブナイ・ブリス結社等もまた廣義に於ては一種のシオニスムであるから、千九百十七年のバルフォア宣言以來の「シオン同盟」の方は、實質的には兎に角、表面的には一応、他の祕密結社と区別される必要があるのであらう。創立者は「猶太國」の著者ヘルツルであつて、猶太問題に悩む諸國の支援を得てゐる。(シオニズムに就いては後により詳しく論ずる。)
猶太の世界政策の機關は、上記の純猶太的構成のものにつきるのではなくて、その金力と宣傳力に踊らされてゐる非猶太機關のあることは言ふ迄もないが、かかる準猶太機關に論じ及ぶ前に、かの純猶太機關と準猶太機關との中間に立ちつつ双方を結合してゐる存在に關して、否、双方系の諸機關の上に君臨しつつ双方の意の侭に動かしてゐる威力に關して、先づ述べて見ることにしたい。そしてそれは、言ふ迄もなく國際猶太人財閥であつて、既に世界の富の七、八割をその手に収めてゐると言はれるだけに、いまだ經濟第一の拝物的唯物思想が徹底的に克服されるに至つてゐない現在の世界に於てはその勢力は極めて強いのである。然もこの最有力の猶太の世界征服機關は、單に上述の諸機關及び後述する準猶太組織を自由に操縦する許りではなく、それ直属の侵略機關を持つてゐるのであつて、商業的には取引所及び百貨店がその代表的なものであり、政治的乃至精神的方面に於て新聞、雜誌、通信社、出版社、ラジオ、映画がそれであり、人的にはマルクス自身も自覚してゐたやうに「欺かれたプロレタリヤ」がそれであり、またマルクス・ボーイと稱せられる宣傳に乗り易いインテリの一群もまたそれに属するのである。「自由」「文化」「科學」「ヒューマニズム」等、猶太が善良にして無批判なる非猶太人を欺くために宣傳する言葉は、その文字の意味の正反對に用ひられるのが常である。猶太の國際高度金融の金儲けのために、如何に多くの不自由と、非文化と、非科學と、非人道主義とが、自由と文化と科學とヒューマニズムの名の下に行はれ來つたことであるか。今では猶太に屈服してゐる亜米利加の自動車王フォードが甞て言つたやうに、世界の最有力の資本猶太人の五十人を縛り上げるならば、人間の世界には、たとひ永遠の平和と正義とは到來しないとしても、少くとも相互理解と公正なる競爭とがこの世に見られるに至るであらう。
猶太民族は、彼等が自己の罪を非猶太人に轉嫁する時に悪用して宣傳する通りに、文字通りに少數民族であるし、「舊約」でエホバが教へて以來労働を好まず、従つて如何なる場合にもみづから剣を取る興味もないので、その世界征略のためには、多くの場合下手人として非猶太人を使用しなくてはならない。かくて猶太は、その金力と宣傳力とを利用して非猶太人を自己の目的に駆り立てるのであるが、それが我々が準猶太機關と呼ぶものの成立の由來である。そしてこれにもまた種々の方面のあることは言ふ迄もないか、以下我々はそれを政治的・宗教的・社交的に分類して略述して見ることにしよう。
政治的準猶太機關のうち最も著名のものはフリイ・メイスン結社であつて、それが祕密結社であるか否かは、前に論及したブナイ・ブリス結社と同じく、論ずる人の立場によつて何れともなるのである。適切には半祕密結社と言ふべきであらう。即ち、これは表面的には相互扶助團體であり、修養機關であるが、内面的には凶悪なる祕密結社である。その起源・成立等にも諸説があり、その系統にも英國系・大陸系・支那系等々と種々あるが、しかし世界のそれが一つの統一を持つてゐることは、この問題に多少とも通じた人には明白なことである。ブナイ・ブリス結社の如く人的には純猶太のものでないとしても、その國際性のために、元來全く猶太の支配下にあるのであつて、それの本來の目標が猶太世界征服の目標と合致したものであるか、或は猶太の策謀によつてそれが猶太の世界征略の機關化したのであるかは論じないとしても、とにかくそれは、現在に於ては、最も有効且つ強力なる猶太的祕密政治結社となつてゐるのである。そして現在に於ては、猶太人はブナイ・ブリス結社とフリイ・メイスン結社との双方に加入することによつて、後者を前者の執行機關たらしめ得るやうになつてゐる。その故は、後者に於ける猶太人は殆ど常にその高位階結社であるからである。佛蘭西革命の幹部、前世界大戰の原因となつた墺國皇儲の暗殺等、正體の判明しないテロ行為の大部分は、この結社の仕事である。英國名流の殆ど全部を網羅する「大英ロッジ」、佛蘭西を猶太人と共に支配する「佛蘭西大東社」、猶太非猶太の混合にて著名な本部在送の「オッド・フェロー結社」の如きは、純猶太系のブナイ・ブリスと並んで世界的に著名である。なほ事變下の我々に取つては、蒋介石以下重慶政府の首脳部の殆ど全部が、その細君に至るまで、この結社の會員であり、それも單に支那系のそれの會員であるのみならず、多くは亜米利加系のそれの會員であることを銘記すべちげあらう。(本書第二部にも祕密結社に就いて記されてゐる。)
なほ猶太人とフリイ・メイスン結社の合作であると稱せられる國際聯盟、思想的に見ても實行者から見てもその幹部が殆ど例外なく猶太人又はフリイ・メイスン結社であると稱せられる社會民主主義・マルクス主義・共産主義・ボルシェヴィズム・「人權擁護同盟」の名を持つ實質上の猶太特權擁護同盟、その他種々の反戰的平和聯盟又は婦人平和自由聯盟、準猶太的世界政策機關は多數存在してゐるが、現代に於てこれらの事情を知らないのは、かかる問題を知る必要のない健全なる日本大衆か、猶太系宣傳に踊ることのみを文化的・科學的・進歩的と考へる無批判の徒に過ぎないので、これらに關しては今は語ることを差控へたいと思ふ。
なほ茲に特に紹介しておきたいのは、獨逸人クラインツが北米合衆國の愛國的特志家達の協力によつて調査して明らかにした在米猶太の大祕密機關に就いての記述である。それに依ればこの機關もまた猶太の他の諸機關と同じく表面的な一面を持つてゐて、その限りに於ては善良なる非猶太人の目にはその凶悪性は一見しては明瞭ではないらしく思はれるが、その組織の廣次にして強力なる點から見れば、これこそは現在の猶太の世界支配の中心機關であると認めらるべきものであるからである。この事情は、この機關が今や世界猶太の中心地である北米合衆國にあることを思へば、恐らく正鵠を得たものであらうと考へられる。それ故に次にその組織を簡單に紹介し、そのプログラムの大綱を譯出しておきたいと思ふ。
その所在地はニューヨーク・シティーであつて、絶對的獨裁の主義により其處より全世界の猶太組織に祕密の命令を發し、個々の猶太人の意見を徴することはなく、その附属組織は、例へば國際聯盟の如く本來猶太的なる國際機關の内部には言ふに及ばず、ハーグの仲裁裁判所の如きものの中にも設置されてゐる。殊に注目すべき點は、それが五千万弗に及ぶ無税の資金を擁してゐることであり、また第一次世界大戰以後既に一億五千万弗をその目的のために使用したといふ點である。そしてこの巨額の金が如何に過去に於て使用され、また將來使用されるであらうかは、後述ずるそのプログラムによつて明らかであると思ふので、茲では先づその組織を見ることにしよう。
この祕密組織は全體としては亜米利加猶太聯合評議會(The American Jewish Joint Consultive Council)と呼ばれ、五つの部門に分れてゐる。これは千九百三十三年七月二十二日に、我々が既に論及したブナイ・ブリス祕密結社の頭目であるアルフレッド・エム・コーンの主唱に依つて設立されたものであつて、在來より存在した歐米の猶太系祕密結社の統一にまで乗出してゐる。我々の論及した「世界イスラエル同盟」の如きも、既にこの機關の一従属機關化してゐるさうである。そして加奈陀、メキシコ・英國・佛蘭西等猶太支配下の諸國は言ふ迄もなく、東歐・南米・支那等にも従属機關のあることは言ふ迄もない。
この聯合評議會は、その主唱者がコーンであることから考へても、先づかのブナイ・ブリスが加入してゐることは言ふ迄もない。そしてその使命が探偵乃至諜報事業であり、また戰爭誘發關係の事柄であることは、以前より巨大な國際網を所有してゐるこの結社としては當然であらう。その頭目は現在ではヘンリー・モンスキーであつて、ゴールドン、マルクス、セールス、ビスカイエル等が幹部であると稱せられる。現在に於てはフリイ・メイスン系祕密結社中最強力のものであつて、「イスラエルの勝利」なる猶太系佛蘭西書に依れば、「ユダヤ祕密結社ブナイ・ブリスは全歐米を席巻したのみならず、今では亜細亜にも拡がつてゐる。それは全世界のフリイ・メイスン結社の監督權を手中に収めてゐる、」と言はれてゐる。
第二は亜米利加猶太委員會(American Jewish Committee)であつて、内政外交の両部門を司り、従つてまた宣傳事務を担當してゐる。既に千九百六年から存在し、ニューヨーク・シティーのフォーズ・アヴェニュー四百六十一番地に事務所を持つてゐる。頭目はサイラス・アードラーであり、エルクス、レーマン、キルスタイン等が輔佐してゐる。次は亜米利加猶太會議(American Jewish Council)であつて、千九百十七年から存在し、有名なる亜米利加猶太人ブランダイズ、フランクフルター教授等が關係してをり、現在の頭目は辣腕なる猶太法師ステファン・エス・ワイスで、リブスキー、ライヒトマン等が輔佐し、前のものと同じくニューヨーク・シティーの西五十七街二百二十一番地にその本部を持つてゐる。
次は經濟専門を担當する「亜米利加猶太聯合分配委員會」(American Jewish Joint Distribution Committee)であつて、表面的には慈善業を裝つてゐるために、上述の如くその巨大な資金は無税である。千九百十四年の設立にかかり、ニューヨークの東四十二街百番地に設置されてゐる。その名誉総裁はフェリクス・エム・ワールブルクであつたが今は死亡し、現在その夫人が総裁となり、エドゥアルト・ワールブルクが事務を代行してゐる。その幹部に著名の金權猶太人が網羅されてゐることは、今更説明の要はないであらう。
最後は「亜米利加猶太労働委員會」(American Jewish Labour Committee)であつて、千九百十七年に創立され、殆ど総ての亜米利加の労働團體を直接間接にその支配下に置いてゐる。ヴラテックがその頭目であり、ワインベルク、ザリツキーその他が幹部である。
「聯合評議會」に加盟してゐる猶太機關が上述の五つで全部でないことは勿論であつて、その五つに更に従属する機關等を考慮する時には、なほ我々は數多くの猶太結社を數へ上げねばならないであらう。しかし茲ではこれ位で満足したいと思ふが、なほ特に注目すべき二つの結社に關しては一言しておきたい。その一つは、情報關係の機關としての「インフォメーション・アンド・サーヴィス・アソシエイツ」であつて、五千人の有給情報員と五万人の無給通報員とを持ち、前にはメディソン・アヴェニューの或ビルディングの七、十三、十四、十五の四階を占めてゐたが、現在ではフォース・アヴェニューの四百六十一番地に本部を持つてゐる。その頭目はフランク・ジェイ・プリンスで、個人としては別の事務所をも持ち、バーミンガム及びスケントンといふ加特力教信者の有能なる探偵を直接の配下として活動してゐる。後の二者は猶太人ではなく、全體主義國家の擡頭以來その共通の國際性のため往々にして共同戰線を張る猶太と加特力教との關係を象徴的に暗示してゐることは興味深いことである。
注意すべき猶太機關の一つは「亜米利加自警委員會」であつて、前の機關と同じく、大體に於てはブナイ・ブリス祕密結社に附属するものと考へられて差支へないであらう。その頭目は、反獨主義者として又主戰論者として、英國のフリイ・メイスン結社員チャーチル及びイーデン、英國猶太人ダフ・クーパー、佛蘭西猶太人マンデル等と並び稱せられる猶太弁護士サミュエル・ウンターマイエルであつて、あらゆる殺人法の訓練を經た犯罪人及びギャングを統率し、多年來猶太政策に反する非猶太人を「清算」し來つてゐると稱せられてゐる。この點は、猶太の幾千年の暗黒史を充分に知悉せぬ非縦太人に取つては殆ど信ずる事の出來ない複雜怪奇なことであるし、この解説の筆者の如きも人間の名誉のためにそれを信ずる事を欲しない者であるが、茲ではクラインツの説をその侭紹介するに止めて、その可能不可能の判断は識者の賢明なる判断に任せたいと思ふ。
さて我々は茲にいよいよこの「聯合評議會」の世界政策のプログラムを譯出しておかう。
宗教的方面のものでは日本に於てはなほ一般に充分に知られてはゐないが、その害毒性に於て「舊約聖書」及び「議定書」と匹敵する所謂「燈臺社」なるものがある。本部は米國紐育のブルックリンにあつて、表面は一種の基督團體の如くに裝つてゐるが、その正體は猶太の世界政策機關の一であつて、「厳粛なる聖書研究者の團體」又は「エホバの證言」等の名で呼ばれることもある。その主宰者は千九百十六年迄はラッセルであり、今はラサーフォードである。そしてそれが如何なるものかは、次の如き言説のみからも判明するであらう。
「現在の政府は破壊され、社會秩序は無政府状態に陥らせられねばならぬ。」(ラッセル、千九百二十二年)
「なほ一つの戰が起つて、サタンの作つた諸組織(非猶太教及び非猶太國家)を拂拭してしまはなくてはならぬ。」(ラサーフォード、三十三年)
「神の眞理の語の指示に依れば、あらゆる戰爭のうち最も恐るべき戰爭と比類のない大量的死とが近き將來に迫つてゐる。エホバはその證をする者にこの事實を人類に告知する義務を下し給ふたのである。」(ラサーフォード、三十三年)
「世界のあらゆる國民の再組織が行はれるのであらう。今日用ひられてゐる地圖は、その王國(猶太王國)に於ては用ひられないであらう。」(ラサーフォード、三十三年)「聖書の光に照らして見れば、エルサレムが世界の首都となることを期してもよい。」(ラサーフォード、二十四年)
「猶太人が世界の支配權を握るに至るであらう。」(ラッセル、十七年)
猶太獨裁をいまだに甘受しないか、或はそれを新しく覚醒した民族の力によつて撥ね返す力のある國に於ては、この奇怪なる猶太の半祕密結社は禁止又は壊滅させられてゐるが、しかしなほその變形であることの疑惑の深い「無教會派基督教」乃至「聖書研究會」の如きは、巧みに法網をくぐつて、活躍してゐるかに見える。ルーデンドルフ將軍の言つた通りに、かくの如き意味の基督者は、「人工的猶太人」であり、有償無償の猶太の志願兵である。
その他社交倶楽部の名を持つてゐるものに國際ロータリー・クラブ(最近は全く猶太的にラジオを利用して勢力擴大に狂奔してゐる)、國際ペン・クラブ等があるが、これらの猶太性とフリイ・メイスン性に關しては最早疑惑を抱く人も皆無であると思はれるから、ここではそれを論ずることを避けたいと思ふ。(一六・五)