|HOME|
シオニスト保守派の「主流」たちは早くから、何十万ものパレスチナ人を家と土地から追い出すイスラエルの残虐な戦いに対する心からの無条件な支持を通して、その独裁主義的な政策を誇示した。それに続いてシオン・コンたちは、イスラエルの軍事占領に抵抗する何千何万人ものパレスチナ市民を殺し投獄し、西岸地区占領地とガザを500以上の軍駐屯地と道路封鎖箇所を持つ「天井の無い」強制収用所に作りかえることを、完璧に疑問の余地無しに推奨してきた。近年には、シオン・コンとシオン・リブの両方から成り立つ主要なユダヤ組織の指導部全体が、イスラエルによる30メートルの巨大な防衛壁を建設したが、それはナチスによってワルシャワの大きなユダヤ人地区囲んで作られた壁とそっくりに、パレスチナ人全体をゲットーの中に効果的に囲い込むものである。その壁と軍駐屯地は占領地から市場や学校や病院に向かう交易や人々と食糧の輸送を妨げる。農民達がその土地を耕すことをすら妨害するのである。
2007年10月10日付のエルサレム・ポスト紙はイスラエル国防軍(IDF)国防大学で調査員と講師の長を務めるアロン・ソッファ(Aron Soffer)の文章を引用した。4人の子供の父親で8人の孫の祖父であるこの71歳の老人は2004年5月21日に次のように言った。「閉じ込められたガザに250万の人が住むなら、それは人間性を破滅させるだろう。これらの者達は気の狂ったイスラム原理主義者の手によって今よりももっと獰猛な動物となるだろう。境界線に対する圧力は恐ろしいものになる。だからもし我々が生き延びたいのなら、殺して殺して殺し尽くさなければならない。1日中、毎日だ。」
これが卓越したシオン・ファシストの講師によって最も進歩した軍の学校でイスラエル士官たちに教えられる文字通り殺しのメッセージなのだ。このことによって我々は占領地でのイスラエル兵士のむき出しの暴力性と残虐な振る舞いを理解できるのである。
2名の心理学者による最近のイスラエルでの研究によると、イスラエルの軍事学校が教え込み首相室を含むイスラエルのトップの政治家たちが推奨するサディズムと人種差別主義の激しい重圧ぶりが、具体的に示されている。2007年9月21日のハアレツ紙の記事によると、2名のイスラエル人心理学者が21名のイスラエル兵士に聞き取り調査をした。彼らは「彼らが加わったぞっとするような犯罪行為についての心底から熱情」と表現した。それは「殺害、パレスチナ人の子供の骨をへし折ること、屈辱を与える行為、資産の破壊、窃盗と強盗」である。そのイスラエル人心理学者の一人は「兵士達が『権力中毒』を楽しみ暴力を振るうことに喜びを感じていると知ってショックを受けた」のである。彼女は言う。「私が聞き取り調査をした者のほとんどは占領中にその自己誘発的な暴力を楽しみました。」(ハアレツ、2007年9月21日)絶対的な植民地支配が占領軍に精神異常の傾向をもたらす。兵士Cが証言した。「もし自分がラファー(ガザにあるパレスチナの都市)に暴動鎮圧のために行かないとしたら、少なくとも週に1回は切れて暴れるだろうな」。以前の植民地支配のように、イスラエル兵士達は全体主義的「優越民族感覚」の様相を呈するのである。兵士Dは語った。「何がすごいかって、何の法律にもルールにも従わないで済むんだ。自分が法律なんだって感じだよ。占領地に行きさえすれば誰でも神になれるんだ!」調査をした者達の目には、この兵士の内面に植え付けられた強力なシオン・ファシズムのイデオロギーが、男性の睾丸を切り落とし、女性の抵抗者の顔を殴りつけ、無害な旅人を撃ち殺し、4歳の子供の腕をへし折り、そしてその他の「無料の」気まぐれな暴力行為に対する自己弁護をさせていると映ったのである。
米国主要ユダヤ人組織代表者会はいまだかつて、このイスラエル軍による日常的な気のふれた行動を、批判はおろか、語ったことすらない。有力なユダヤ人億万長者の博愛主義者達は、あのイスラエルでの研究テーマとなったイスラエル兵による残虐な喜びで描かれるイスラエル軍の暴力的な占領をパレスチナ市民に対する抑圧を支援するために、何億ドルもの献金を行うのである。実際に、民主党最大のシオニスト援助者(2002年には1230万ドル)であるハイム・サバン(Haim Saban)は「戦うイスラエル兵士を溺愛」している。ハアレツ紙(2006年9月12日)によると、サバンは「私は戦うイスラエル兵士について論じることができない。私が彼らと何かの交流を行うときにはいつでも・・・、私は泣いてしまう」。ここに、イスラエルのシオン・ファシズムと米国内でのその片割れとをつなぐ強烈な情緒的連携があるのだ。サバンは厚かましくもそのイスラエルに対する忠誠心を最優先のものとするのである。「私は米国の中で孔雀のように胸を張って歩く。そして私はイスラエル・アメリカ人だと言う。いいかね?イスラエル・アメリカ人なんだ。(ハアレツ、2007年10月14日)」以前は栄誉あるブルッキングズ研究所だったのだが、いまやハイム・サバンが資金をつぎ込む「サバン・センター」の校舎となり、ブルッキングズは他の12のプロパガンダ製造工場に加わり、イスラエル国防軍とその指導的な調査主任およびイスラエル首相による全体主義の振る舞いに対する弁明を垂れ流している。イスラエル国防軍にいる精神病者たちに向けるこのイスラエル・アメリカ人億万長者の致死的な「情緒」は、イラクで米国兵士としてイスラエルの利益に尽くしイスラエルの地域覇権を拡大させる戦争の責務に苦しめられる若い米国人に広がっては行かない。サバンは、他の実力ある大部分のシオニスト組織のリーダー達と同様に、もう一つの戦争を推進している。今回はイランである。サバンによれば「まず私は他の事もやってみるだろうが、しかしそれがうまくいかない場合には、攻撃だ・・・。イランであなた方は進攻し彼らの諸施設を完全に拭い去る。彼らを闇の中に放り込む。彼らの水を止めてしまう。(ハアレツ、2007年10月14日)」これは決してパレスチナの羊飼いの少年をぶん殴っている狂信的ユダヤ人入植者による殺人者のわめき声ではない。サバンはAIPACでの主要なリーダーでありクリントン家と現イスラエル指導部全員の家族ぐるみの友人で政治ブローカーなのだ。彼が出す28億ドルは主だった米国大統領の「ユダヤ人の支援を希求する候補たち(MSNBC、2007年10月14日)」のゴマスリ根性を買い取るわけである。
シオニスト権力構造は、イスラエルによるパレスチナの植民占領を終了させるために考案された3つのトップレベルの政治提言を葬り去った。ブッシュ大統領とライス国務長官へ宛てた一つの声明が、ブレジンスキー、リー・ハミルトン、ブレント・スコウクラフトなどを含む元トップ政治家達から送られたのだが、それはイスラエルに国連安全保障委員会解決案242および338その他の決定を受け入れるように呼びかけていた。しかしこれは民主党の議会と共和党政権によって完璧に退けられた。それは、イスラエル国家のこの声明に対する完全な拒否に従うシオニスト権力構造が介入して、ブレジンスキーを「イスラエルに対する悪意」と決めつけた後のことである。「4勢力による和平実現使節(Quartet Peace-Making Mission)」の責任者として行ったトニー・ブレアーの努力はことごとく失敗に終りパレスチナ人の人間的な苦境をすら解決できなかった。それはこの今や控え目になった(元は狂乱状態だった)元英国首相との陳腐な対話以外のすべてを拒否するイスラエルのかたくなな態度に直面したためである(ガーディアン、2007年10月13日)。メリーランド州アナポリスでこの10月末に行われた中東和平会議を主催したライス国務長官の努力は、イスラエルの声明によって水の泡と消えてしまった。イスラエルは、境界線、日程、エルサレム、入植地、領土などのあらゆる具体的な合意を全て拒絶する。彼らは頑固にこの会議の焦点を何にも結びつかない無意味な一般的合意に向ける。米国国務長官ライスをさらに辱めるように計画された行動として、イスラエル政府は何百エーカーものパレスチナの土地を収奪した。これは明らかに入植地の拡大の例である(アルジャジーラ、2007年10月14日)。うすのろの頭でスタイリッシュに取り繕おうと務めながら、ライス国務長官はこのイスラエルによるパレスチナの土地の新たな徴収が「2国並立による解決に向けての各部門の行動における信頼関係を崩す」かもしれないと返答した(BBC、2007年10月14日)。
交渉に向かう彼女の立場とシオニスト権力構造が完全に結び付いていることを考慮するならば、彼女はイスラエルから何一つ具体的なものを引き出すことはできない。ライス国務長官は「より小さな期待」と呼ぶことによってアナポリス会議が無駄な努力であることを示唆している。それは何の具体的な合意をももたらさない。イスラエルとその第5列がブッシュ自身のアナポリス提言を上手に雲散霧消させてしまった。エジプト、サウジアラビア、ヨルダンといった親米諸国やパレスチナの傀儡アッバスでさえも、国境線に関する具体的な合意が無かったために疑念を表明した。その種の合意はイスラエルとシオニスト権力構造が受け入れないものである。この会議が「延期され」ようが実際に行われようが、このことは間違いなく何にも結び付かない新たなジェスチャーであり、米国の新たな中東での敗北であり、イスラエル植民国家の新たな勝利であり、したがって中東でのアラブ人の抵抗が強まる新たな理由ともなる。
もっと不吉なことに、イスラエルとシオニスト権力構造は、ホワイトハウスによるアナポリス和平会議をうまくぶち壊したことによって、パレスチナ占領地のさらなる暴力的な収奪を推し進めることができると知るだろう。それはさらに進んで、新たなそして致命的なレバノンとシリアへの侵攻に、そしてイランとの戦争に向けての圧力をますます高めることになるだろう。米国の中東政策に対してシオン・ファシズムは抵抗不可能な権力の意識を膨れ上がらせ、そしてそれは米国の中にある全ての主要な勢力に向かうのである。それがイスラエルの意思に従わないものであれば。
独裁的な解決に向かうイスラエルの圧力に関係するシオン・コンのイデオロギーの右翼的な先鋭化とともに、指導的なシオン・コンの代弁者達と特に米国学術界にいるプロパガンディストたちから、人種主義的な反イスラム、反アラブ、反ペルシャの行動や発言が全面開示された。
戦争プロパガンダと軍事的解決がシオン・コンのレトリックを支配する。最初に対パレスチナ、次にアフガニスタン、イラク、レバノン、シリア、ソマリア、スーダンであった。シオン・コンのレトリックの先鋭化に付き添っているものは、米国社会内部での抑圧的な行為の増大である。
シオニスト権力構造とホロコースト否定:イスラエルの業務として >>