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ユダヤ・ロビーの“二つの顔”

クリントンのユダヤ・ロビー

中東政策ワシントン研究所(WINEP:the Washington Institute for Near East Policy)は1985年に、その後にAIPACの所長になるマーティン・インダイク(Martin Indyk)の責任の下に作られたのだが、クリントン政権の中でネオコン・ロビーの『シンクタンク』と同様の役を果たした。それは現在ブッシュ軍国主義政権で国家安全保障ユダヤ人研究所が果たしている役割と同じである。

そのどちらも、米国と全ての資本主義世界で最強のシオニスト圧力団体AIPACの支流である。

そして両方のユダヤ・ロビーの相互補完的な機能(右側が共和党、左側が民主党のロビー)を指し示す重要なデータとして、WINEPの創設者であるマーティン・インダイクが以前の米国イスラエル公共問題委員会(AIPAC)調査委員長であったことを述べれば十分であろう。

我々が今まで述べたように、またペトラスが警告するように、親イスラエル・ロビーの権力はAIPACや政治活動委員会(PAC)、そして何百もの公式・非公式の地方組織を統率し、それらは議会、大手メディア、金融機関、年金基金とキリスト教原理主義組織に対する影響力と主導権を増大させるのである。

米国の市民権を手に入れた後でインダイクは、1993年にクリントン大統領の特別顧問、そして国家安全保障委員会の中東担当責任者となった。そのもっと後になって彼は駐イスラエル大使に、また中東と東南アジア担当の国務省次官に任命された。

今日WINEPはデニス・ロス(Dennis Ross)に率いられるが、彼は中東和平プロセスでクリントン大統領の顧問としてふるまった。それらの研究者たち【訳注:WINEPに含まれる者を指す】とネオコン系統のその他の研究所に所属する者の中に、ロバート・サトゥロフ(Robert Satloff)(政治担当主任)、パトリック・クローソン(Patrick Clawson)(調査担当主任)、マイケル・ルービン(Michael Rubin)、マーティン・クラマー(Martin Kramer)が見出される。

中東の憲兵として、そして「イスラムの拡大」およびアラブ世界で「テロリスト」国家の拡大に対抗する米国の欠くべからざる同盟者として、イスラエルを米国の戦略概念の中に押し込んだのはWINEPであった。

クリントン政権でのユダヤ・ロビーの実行部隊は、後にブッシュ息子の時代にシオニスト鷹派が実行に移した中東のための論理と戦略の推進者だったのだ。

WINEPのテクノクラートと官僚たちは、2000年7月のキャンプ・ディヴィッドにおけるパレスチナとイスラエルの和平を交渉した会議で、クリントンに最も近い顧問たちの中にいた。

米国の代表はイスラエル首相エフッド・バラクの立場に文字通り付き従った。現在中東でのブッシュの外交政策をコントロールするネオコン・ロビーの構成員が行っていることと同様に、この紛争の解決に独自の提案を出すことも無かったのである。

そのうえに、クリントン時代のシオニスト・ロビーは、マーク・リッチ(Mark Rich)に大統領による赦免を行わせると言う、米国史上最大級の職権乱用事件を引き起こしたのである。リッチは国外に逃亡したFBIの最大級のお尋ね者で、滞納した税金を払う前に米国の市民権を捨てていたのだった。【訳注:マーク・リッチは巨額の脱税や不正な商取引による摘発の直前1983年にスイスに逃亡、その後、元妻が民主党に多額の献金を行い、また同様に献金を受けていたADLのフォックスマン、およびイスラエル政府の圧力によって、2001年にクリントンの任期終了数時間前に彼を赦免させた。】

クリントンの政府は、シオニストの圧力を受けたロビーに動かされて、毎月6千人もの子供を殺している経済制裁を終わらせるように求める人々の声を無視して、イラクに対する予防処置的爆撃を開始した。

こういった歴史的な明確さと証拠によって、その他の事柄を見ても、ユダヤ・ロビーが決してブッシュの鷹ども『専門の』創造物ではありえないことが解る。それは、民主党であろうが共和党であろうがホワイトハウスにその権勢を投げかける超国家資本主義シオニズムの、共に働く二つのラインを表しているのである。

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