<資料8>国及び地方の財政収支
<2005.08.11>
ここでは、まず基礎的財政収支(プライマリー・バランス)について説明しておきましょう。
基礎的財政収支とは、国や地方自治体などの「収入と支出の釣り合い」状態を見るもので、財政状態を示す指標とされています。
通常、過去の借金の元利払いを除いた支出額と、国債などの発行によって得る分を除いた収入額の、差額のことをさします。
基礎的財政収支がプラスということは、単年度の税収などによってその年の収支がまかなえていることを指します。逆にマイナスの場合には、国債等の新規発行をしなければその年の支出をまかなえないことを指します。
グラフを見ると日本はずっとマイナス、先進国中最下位です。政府は「2010年代初頭にプライマリー・バランスの黒字化を目指す」をいう方針を出していますが、累積債務の額が大き過ぎるので、多少、黒字に転換しても焼け石に水です。しかも、これは一般会計だけの話であり、裏予算とも言える「特別会計」があります。特別会計は一般会計に比べ4.7倍もの規模を持つ「本当の国家予算」なので、実は、一般会計のプライマリー・バランスだけをみても財政が健全かどうかの判断はできません。
【参考】一般会計と特別会計の歳出額