移動する資本
<2005.09.14>
貨幣改革論者たちにとって利子の次に問題とされるのが「移動する資本」の問題です。
お金は自己増殖するために利益を求めて移動するのです。
昔はたいてい街の中心に商店街があり、そこで地元の人たちが生活に必要なモノを調達していました。しかし、大資本がやってきて大型店舗をつくると、人々は安くて品揃えの多い大型店舗で買い物をするようになります。
大型店舗は大量仕入れによって物を安く仕入れることができます。
一時期、街は活況を呈し、人々もそれにつられて集まってきます。
しかし、続々と大型店舗ができてくると、その地域での売上げを伸ばせなくなり、大資本は次なる市場を求めて移動します。
その地域からお金をガッポリ持ち去って…。
しかし、住民はそれに伴い移動することはできません。
その地域にはお金だけでなく雇用も失われます。
失業者がたくさん出て、街は一気に活力を失います。
人々は不安になり、さらに出費を抑えることで経済が滞ってしまいます。
こうして破壊され、寂れた街がたくさん出てきています。