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<第4章 お金の秘密>日本人が知らない 恐るべき真実

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広がる経済格差

<2005.09.12>

利子が社会に対して体系的に影響を及ぼしている二つ目の問題として、富の集中があります。

1982年にドイツでおこなわれた研究では、利子が大多数の人たちからある少数の人たちに経済的な富を絶えず移動していることを証明しています。
この研究では、ドイツの全国民を収入レベルに応じて、それぞれ250万世帯ずつ10グループに分け、それから1年後、平均利子率5.5%であった1年間に延べ2700億マルクが利子の支払いや受け取りとして10グループの間を移動していることが計測されました。
その結果、富裕なトップ10%の世帯は、他の90%の世帯から342億マルクもの金額を受け取っています。

この移動は、マネーシステムにより自動的に起きるもので、個人の能力差や勤勉さの差とは関係ありません。
マネー経済が主流となっている米国では、さらにこの傾向が強まっています。

米国では現在、上流階級の1%の人々が92%の人々の所得を合わせた以上の富を所有しています。
全米トップ500世帯の所得は、1983年から89年の間に2.5兆ドルから5兆ドルに跳ね上がっています。

世界トップクラスの富裕層447人の資産合計は、全世界人口の半分の人の年収を合計した額を超えていて、世界三大億万長者の資産は最貧48カ国のGDPを上回っています。

利子によって、富めるものはより豊かに、貧しいものはより貧しく、不公平な世界が自動的にもたらされるのです。

米国の経済格差(2002年度)
所得層 総世帯に占める割合 年間平均所得(ドル)

億万長者1%1¸040¸000
富裕層4%180¸000
中流の上20%80¸000
中流の下25%40¸000
下層階級50%10¸000

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