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<Question>お薦め動画に紹介されていた「ダーウィンの悪夢」について

動画、観させていただきました。確かに悪夢のようなタンザニアの生活ですね。でも、色々分からないです。
1)何故、「ダーウィンの」という形容詞が付いているのであろうか?外来魚ナイルパーチが放流されて、湖の生態系が乱されたからということ?
2)何故、タンザニアの人々は貧しいのだろうか?ナイルパーチは、安く買い叩かれているのであろうか?どのように価格決定されるのだろうか?
3)ナイルパーチは欧州だけではなく、日本にも輸出されているというが、日本国内でどうのように消費されているのだろうか?スーパーマーケットで見た記憶が無い。
どなたか分かる人がいたら、解説お願い致します。

<Answer>

1)の質問について
監督の本意は定かではありませんが、私は四つの意味があるのではないかと思っています。
1.ビクトリア湖は、多様な生物が生息していたことから「ダーウィンの箱庭」と呼ばれていた。そんな湖に巨大な肉食の外来種ナイルパーチが放たれたことから、悪夢のような現実が引き起こされた。
2.長い間、多種な生態系が見事にバランスを取ってきた湖に、外来種ナイルパーチが放たれたことにより、弱小の在来種が絶滅に瀕している。ダーウィンの進化論といえば、弱肉強食、適者生存ですが、その理論で言えばナイルパーチこそ最も進化した生物ということになります。しかし、餌になる他の魚がいなくなれば、湖の生態系が崩れ、やがてはナイルパーチさえいなくなり、死の湖となってしまう。もっとも進化した存在が絶滅をもたらすという皮肉。
3.もっとも原始的な自給自足経済から、貨幣経済、資本主義、市場経済の導入と、進化したはずなのに、多くの原住民は自給自足経済よりもさらに悲惨な状況に陥っている。
4.2と3の複合。ナイルパーチに生活を依存しなければならなくなった結果、さらに労働者には選択肢が少なくなり、過酷な条件でも耐えて働かなければ生きていけなくなっている。

2)の質問について
『ダーウィンの悪夢』は『アルジェの戦い』のその後です。『アルジェの戦い』だけでなく『懐かしい未来』『食の未来』『ジャマイカ 楽園の真実』もすべてリンクする話なんです。
長い間続いてきた伝統的な生活は、ヨーロッパの侵略者によって破壊され、自給自足ができなくなり、土地も資本もない者は賃金労働をせざるを得なくなりました。
そして、タンザニアはIMFから融資を受けている重債務貧困国ですから、外貨を稼ぐ必要があります。しかし、販路がなければ売ることが出来ません。そこでどうしても貿易会社が有利な取引きとなります。
価格は各国の市場がつけるはずですが、それと生産者・労働者に入る賃金はあまり関係ありません。ナイルパーチがいくらで売られ、それが生産者・労働者にどの程度還元されるかは不明ですが、一例を挙げるなら、日本で100円で売られているバナナは、その生産から船積みまでを行って生産者が得る金額は1円だそうです。
このように、食糧生産に携わっている人たちが、自分たちでは食べることができずに餓死していくことを「飢餓輸出」と言い、第三世界では日常的な風景になっています。
ちなみにグローバリゼーションの問題に関しては私のブログ『第二章 グローバリゼーションはユートピアを実現するか?』を通して読んでもらえると全体像がわかりやすいと思います。
【参考】
『第二章 グローバリゼーションはユートピアを実現するか?』 http://d.hatena.ne.jp/rainbowring-abe/20050821

3)の質問について
日本へはスズキという名前で流通しています。白身魚フライの白身魚はナイルパーチが多いですし、味噌漬けや西京漬けなどとしても売られています。日本のナイルパーチの輸入量は毎年約3,000トン前後らしいです。

ところで、こんな状況をつくった元凶は、やはりロスチャイルドなんですが、その実行部隊となったのはキリスト教徒です。キリスト教徒によって追い詰められた彼らがキリストに救いを求める姿は、あまりにも痛ましいですね。

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