ワンポイントレッスン
■ インフレってなに?
関連page:国家破産の方程式
とある調査によるとインフレの意味を知らないという人が7割を越えているそうですので、これについてちょっと解説しておきます。
インフレとは「インフレーション」の略で、物の価値(物価)が上がって相対的にお金の価値が下がるということです。何故お金の量が増えるとインフレになるかといえば−
たとえば、月給1000万円のAさんと月給10万円のBさんは、同じ1万円でも価値が違いますよね。
Aさんにとって1万円は月給の1000分の1でしかない金額ですが、Bさんにとって1万円は月給の10分の1にもなる金額です。Aさんは割と気軽に1万円の買い物ができるでしょうが、Bさんが1万円の買い物をする時には、ちょっと悩むかもしれません。
ところがBさんも1000万円の月給をもらえるようになると、1万円は月給の1000分の1ですから、1万円の価値はかつて月給10万円だった頃の100分の1に下がっていることになります。
お金が増えると(=月給1000万円になる)とお金(=1万円)の価値が(100分の1に)下がる構図がご理解いただけたでしょうか?
ところが物の値段がそのまま据え置かれるわけではありません。お金の価値が100分の1になった場合、かつて1万円だったものを、その価値を維持しようとすれば100万円という値段で売られることになります。月給が1000万円になったBさんにとっては、かつてと状況が変わらないのでそれほど困りませんが、Bさんの同僚で月給10万円のままのCさんにとっては、非常に深刻な状況に陥ることになります。
【2005.8.17】